CATEGORY:海軍 三種軍装 陸戦隊被服
2016年02月04日
日本海軍 褐青色巻脚絆
本日の更新は巻脚絆です。日本軍をやられていない方でも日本軍をイメージすると巻脚絆を巻いているイメージが浮かぶのではないでしょうか?

まずはこちら。昭和8年5月1日・官房一九二三「満州国又ハ中華民国支那方面在勤ノ海軍陸戦隊隊装ノ件」に於て陸戦隊被服に定められた陸戦隊被服中の褐青色巻脚絆です。地質は褐青色絨で、准士官以上・下士官及び兵に一人一組貸與されます。着用期間は第二種軍装期間中です。
この巻脚絆は陸戦隊用編上靴を用いる時にのみ使用することになっています。が、護謨底紺足袋(地下足袋です)に巻脚絆を巻いている写真も見た記憶があるんですよね。自分が裏革/起毛革の質感を布と勘違いしているだけかもしれませんが、謎です。
なお黒色巻脚絆は昭和7年に先だって下士官兵の陸戦隊員に貸與されています。(准士官以上、候補生、見習尉官及び生徒…などなどは私物として元来紺羅紗製の黒色巻脚絆、もしくは黒色革脚絆を持っています。そのため黒色巻脚絆は准士官以上の陸戦隊員には貸與されません。下士官兵の本来の脚絆は白布製のコハゼ止めのものをさします。)

上海特別陸戦隊警備記念写真帖より。陸戦隊用兵軍帽、褐青色兵夏衣袴・夏襦袢に陸戦隊用編上靴と褐青色巻脚絆を身につけています。巻き方…。

巻くとこうなります。あまり参考にはしないほうがいいと思います

記名布。横須賀軍需部製の貸與品です。

戦闘巻も可能です。
士官の私物である黒色巻脚絆は、基準となる寸法が決められています。それによれば長さ七尺/二米九〇糎・幅二寸八分/九糎、紐は長さ三尺/一米五〇糎・幅五分/二糎となっています。(それぞれ昭和17年以前/以後の数値です。)

別の個体。目にも鮮やかな褐青色です。…鮮やか?時期は不明ですが、比較的生地はいいため昭和17〜18年頃ではないでしょうか。


更に別の個体。見ての通り末期の品です。
なお、上に書いた通り准士官以上+αの脚絆は紺羅紗製か黒革製(革脚絆のことです)・下士官兵は白色布製でしたが、昭和18年12月1日の例のアレ勅令第910号にてそれぞれ「褐青羅紗製・褐青布製」に変更されています。

紐が綿綾織紐から布を折りたたんだものへ省略されています…。

また、生地は雑多な色の糸が混じっており、末期の物資不足が目に見えて伝わります。

三つの比較。


おmake。右端は中田商店製の複製です。若干幅が広いですね…。
スパッツ付巻脚絆→ http://kanneitone.militaryblog.jp/e768123.html
黒色巻脚絆→http://kanneitone.militaryblog.jp/e777728.html
白色脚絆→http://kanneitone.militaryblog.jp/e778120.html

まずはこちら。昭和8年5月1日・官房一九二三「満州国又ハ中華民国支那方面在勤ノ海軍陸戦隊隊装ノ件」に於て陸戦隊被服に定められた陸戦隊被服中の褐青色巻脚絆です。地質は褐青色絨で、准士官以上・下士官及び兵に一人一組貸與されます。着用期間は第二種軍装期間中です。
この巻脚絆は陸戦隊用編上靴を用いる時にのみ使用することになっています。が、護謨底紺足袋(地下足袋です)に巻脚絆を巻いている写真も見た記憶があるんですよね。自分が裏革/起毛革の質感を布と勘違いしているだけかもしれませんが、謎です。
なお黒色巻脚絆は昭和7年に先だって下士官兵の陸戦隊員に貸與されています。(准士官以上、候補生、見習尉官及び生徒…などなどは私物として元来紺羅紗製の黒色巻脚絆、もしくは黒色革脚絆を持っています。そのため黒色巻脚絆は准士官以上の陸戦隊員には貸與されません。下士官兵の本来の脚絆は白布製のコハゼ止めのものをさします。)

上海特別陸戦隊警備記念写真帖より。陸戦隊用兵軍帽、褐青色兵夏衣袴・夏襦袢に陸戦隊用編上靴と褐青色巻脚絆を身につけています。巻き方…。

巻くとこうなります。

記名布。横須賀軍需部製の貸與品です。

戦闘巻も可能です。
士官の私物である黒色巻脚絆は、基準となる寸法が決められています。それによれば長さ七尺/二米九〇糎・幅二寸八分/九糎、紐は長さ三尺/一米五〇糎・幅五分/二糎となっています。(それぞれ昭和17年以前/以後の数値です。)

別の個体。目にも鮮やかな褐青色です。…鮮やか?時期は不明ですが、比較的生地はいいため昭和17〜18年頃ではないでしょうか。


更に別の個体。見ての通り末期の品です。
なお、上に書いた通り准士官以上+αの脚絆は紺羅紗製か黒革製(革脚絆のことです)・下士官兵は白色布製でしたが、昭和18年12月1日の

紐が綿綾織紐から布を折りたたんだものへ省略されています…。

また、生地は雑多な色の糸が混じっており、末期の物資不足が目に見えて伝わります。

三つの比較。


おmake。右端は中田商店製の複製です。若干幅が広いですね…。
スパッツ付巻脚絆→ http://kanneitone.militaryblog.jp/e768123.html
黒色巻脚絆→http://kanneitone.militaryblog.jp/e777728.html
白色脚絆→http://kanneitone.militaryblog.jp/e778120.html