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2015年11月21日
日本海軍 水筒(末期)
水筒の変遷についての記事を分けました→ http://kanneitone.militaryblog.jp/e730408.html
今回の記事は水筒です。

海軍の水筒は226事件や第一次上海事変の頃の旧型、栓がネジ式に変わった新型(初期)、各部の材質が変更された新型(後期)に大分されます。また、第二次上海事変の勃発を機とした昭和12年末を境に水筒覆及び水筒紐の塗色がカーキから褐青色に変更されています。これは後期型に類別されるものです。

水筒覆の生地はペラペラで、水筒紐は雑囊の蓋締紐等に使う綿綾織紐にランクダウンされたうえに調節金具の片われがありません。おいたわしや…。

結び方は水筒によってマチマチです。部隊毎に違ったようです。この個体には剛156部隊という書き込みがあります。海軍の水筒は個人に貸與されるものではなく、雑嚢などと同じく部隊で管理されます。

比較。左は後期型、右は中期ごろ(過渡期)のものです。右のものはまだ生地が分厚く、負紐も水筒紐で調節も効きます。

側面。右のものの締紐は欠品していたため現代のものをつけてあります。鳩目の素材や栓の形状に差異があります。