CATEGORY:海軍 略シリーズ 三種軍装

2015年11月06日

日本海軍 (第三種軍装中) 兵略帽

本日晒し首紹介するのは略帽です。
永遠の何某等々最近の映画にはよく出てきますね。(末期を扱うと必然的に登場させざるを得ないので当然ですが)

日本海軍 (第三種軍装中) 兵略帽
日本海軍 (第三種軍装中) 兵略帽
正面から。俗に言う戦闘帽型ですね。
そもそも略帽とは、略装の一部として制定されたものです。
昭和18年勅令910号で登場した略装は、翌年昭和19年8月21日の海軍服制改正により形状が変更され、同日に公布・即日施行された臨時海軍第三種軍装令により略装から軍装に格上げされました。なお制定から三種軍装令までの略装とは略帽・略衣・略袴・半靴を着用した状態を指します。(准士官以上・生徒・候補生は更に剣帯と短剣、後に[長剣又は軍刀]が追加されます)
(S18勅令910号では事業服や脚絆の地質が変更されており、巻脚絆は「紺羅紗製」から「褐青羅紗製」に、脚絆は「白布製」から「褐青布製」へ改正されています。詳しくは個別の生地で改めて紹介します…。)

話が逸れました。略帽に戻りましょう。

日本海軍 (第三種軍装中) 兵略帽
中田製との比較。なお附図では目庇の縫い目は6本(三重の三日月といったほうが適切かも)ですが、あまり守られていない気がします。

日本海軍 (第三種軍装中) 兵略帽
製式には「左右兩側ニ通氣孔各三箇ヲ附ス」とあり、実際にそれに倣って鳩目がつけられております、が!縫いがスカスカです。一周で十針ないのはどうなんでしょうか…。

日本海軍 (第三種軍装中) 兵略帽
中田製の略帽の鳩目はモリモリなのに…。
そういえば主にs20年製で見られるのですが、通気孔が二つの物もあります。省略したのでしょうか。

日本海軍 (第三種軍装中) 兵略帽
後ろ側で調節が出来ますが、ここの鳩目もお察しください。

日本海軍 (第三種軍装中) 兵略帽
製造は上海衣糧廠/昭和19年/3号です。本廠ではなく外部から納入されたもののようですね。

日本海軍 (第三種軍装中) 兵略帽
略帽前章。碇の寸法もちゃんと定められているんですわよ。前章の意匠は兵は碇のみ、下士官・生徒は碇にサクラを附し、准士官以上は更に抱き茗荷を加えます。後に下士官と准士官以上には周線が追加されます。
それにしても切り出しは歪だしいろいろ雑

日本海軍 (第三種軍装中) 兵略帽
生地の比較。下半分が上海衣糧廠/s19の略衣です。随分と良く似ているでしょう?(当然)

そのうち三種軍装についてもまとめなくてはいけませんね…その前に略袴かな?ではでは。




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Posted by 宇佐見 寛永  at 03:18 │Comments(0)海軍略シリーズ三種軍装

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